湖北米栽培農家  滋賀モリファーム
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就農一年目の私 栽培面積 21ha
4年目の春、作業場で作業をしていると一人の若い普及員がやって来た。 彼の名前は橋本君。果樹が専門の技師ではあるが、今年から水稲栽培が専業である私の担当にもなったのだと言う。

会っていきなり熱く語りだす彼、「私もお米作りは素人だから、一緒に水稲栽培の勉強をしよう」と言った。  私は大きくうなずいた。
彼との出会いが私の心に火をつけ、この年からお米作りを「楽しむ」という事ができるようになったように思う。


今年の目標課題ははっきりしていた。「目を養う」 ただ単に苗を作って肥料を散布して実れば収穫するだけの作業でいいなら、プロはいらないと思う。
稲の成長を見ながら、天候の変化に合わせた作業をする事によって品質・味、共に良いものを確実に作り上げる。 

そんな意気込みの中、県の事業の一つ「※1青年プロジェクト発表会」の誘いをもらい、自分の力をつけるチャンスと捕らえて取り組むことに決めた。

担当の橋本普及員と何を取り組むのが一番良いのかを考えた結果、過去2年間取り組んできた、環境こだわり農産物認証制度を利用した「秋の詩」という滋賀県奨励品種を使って「※2オール有機肥料」の有効性について研究をする事にした。

一般に使われている化学合成肥料は、「速効性」といって散布すればすぐに効果が現れるので非常に使い易いのに対し、オール有機肥料は「遅効性」で、ジワーッと少しずつ長い時間をかけて効果が出る分、散布のタイミングを間違えれば稲が倒伏したり、収量・品質が落ちてしまう。

やはり成功させるには、「目を養う」他に方法は無いと感じた。

苗作りの基本作業の確認から入り、田植え後の苗の成長を見るため、草丈・茎の数・葉色をこまめに調査して、データとして残した。
特に茎の数と葉色は、変化を見逃すと取り返しがつかない事になると気付いた。

すべての作業を確認しながら栽培し、無事に収穫を迎える事ができた。 収穫したお米は最後に収量調査によって、一反あたりの収穫量・食味・千粒重(お米千粒の重さ)等の調査をし、これもデータとして発表するための資料で使うために残した。

収穫したお米の結果は、予想以上にすごい数値で現れることになる・・。 収量は通常栽培と変わりが無かったが、食味が「90」の超ハイスコアという結果なっており、数ある「秋の詩」調査区の中で食味がナンバー1だった。 そしてガッツポーズ。

発表会で優勝こそ出来なかったが、自分が一年間取り組んできたことが、素直に結果として現れ、また、茎数・葉色の変化を目で読み取る力をつけられた事など、本当に技術的にも精神的にも向上できた、達成感でいっぱいの年になったと思う。

大きな財産を手に入れた気分だった。


    ※1青年プロジェクト発表会」

農業者が一つの題材を作り、その題材に対して一年間研究・調査をして結果を取りまとめ、2月の発表大会で普及員や農業指導員・後継者クラブ員の前で発表をするというもの。
      ※2オール有機肥料」

化学合成された肥料と違い、油粕などの天然有機資材のみで、散布しやすいように作られた肥料。
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